車の消耗品一覧|交換時期の目安と駆動方式・エンジン別の必要項目

「オイルは交換しているけれど、ほかの消耗品はいつ交換しただろう?」
車には、タイヤやバッテリーのほかにも、点検・交換が必要な部品や油脂類があります。この記事では、車の主な消耗品と交換時期の考え方をまとめました。駆動方式やエンジンの種類による違いも、早見表で確認できます。
この記事で分かること
- 車の主な消耗品と交換時期の目安
- エンジン・駆動方式・変速機ごとの必要項目
- 交換忘れを防ぐ記録の残し方
アイキャッチ画像はAIで作成した説明用イメージです。掲載する部品は、特定車種への適合を示すものではありません。
車の消耗品一覧を見る前に
交換時期は、愛車の取扱説明書・メンテナンスノートの指定を優先してください。同じ部品でも、車種・年式・エンジン・使用する製品によって条件が異なります。この記事は一般的な乗用車の主な消耗品・油脂類と、関連する点検項目をまとめたものです。商用車・特殊装備車・改造車などは、追加の車種別・装備別指定も確認してください。
距離と期間の両方が指定されている場合は、原則として先に到達した方で交換します。走行距離が少なくても、期間の確認は必要です。
SKYACTIV-Xなど、エンジン固有の仕様にも注意
「ガソリン車」「ディーゼル車」「ハイブリッド車」という分類が同じでも、必要な部品・指定油・交換時期・作業手順が同じとは限りません。早見表は確認する項目を探すための入口として使い、部品の適合や交換条件は車両ごとの資料で確認してください。
例えば、マツダのSKYACTIV-X/e-SKYACTIV Xは、火花点火で圧縮着火を制御する「SPCCI」を採用したガソリンエンジンです。圧縮着火を使いますが、点火プラグも使うため、「圧縮着火だからディーゼル車と同じ」とは判断できません。
マツダのMAZDA3取扱説明書では、e-SKYACTIV Xはピストンとプラグが近接しており、正しい手順で交換しない場合や純正品以外のプラグを使った場合、エンジン破損のおそれがあると案内されています。一般的なガソリン車のプラグ交換方法や、ほかのエンジンの部品をそのまま当てはめないでください。
- 車両を特定する:車名だけでなく、年式・型式・エンジン型式・仕様を確認します。生産時期などの違いで部品が分かれる場合は、販売店に照合を依頼します。
- 指定内容を照合する:部品品番、オイルや冷却液の規格・量、交換時期、専用の作業手順を確認します。
- 不明な場合は確認してから交換する:見た目や排気量、粘度表示が同じという理由だけで代用品を選ばず、その車両に対応する公式資料・メーカー適合表・販売店で確認します。
この注意はSKYACTIV-Xに限りません。同じ車名に複数のエンジンがある場合や、過給機・ハイブリッド機構などの仕様が異なる場合も、愛車に合った指定を優先してください。
参考:マツダ「SKYACTIV-Xの燃焼技術・SPCCI」/マツダ「MAZDA3取扱説明書〈2025年7月版・スパークプラグの注意〉」
車の消耗品一覧|交換・点検の目安
表の読み方:△は装備・構造によって対象になる項目です。横幅の広い表は横にスクロールできます。交換時期は車両指定を優先してください。
オイル・液類
| 消耗品 | 主な役割 | 交換・補充の考え方 |
|---|---|---|
| エンジンオイル 粘度・規格の選び方 スイフトZC72Sの交換実例 | エンジン内部の潤滑や冷却 | 車両指定に従う。ターボ車・ディーゼル車・厳しい使用条件では間隔が異なる |
| オイルフィルター スイフト用の選び方・使用例 フィルターレンチの選び方 | オイル中の異物を取り除く | オイルとは別に交換指定を確認 |
| ブレーキフルード | ペダルを踏んだ力をブレーキに伝える | 車両指定に従う。初回3年、以降2年の例あり |
| 冷却水・クーラント | エンジンや電動装置の冷却、防錆・凍結防止 | 冷却する箇所と液の種類を確認。初回と以降で交換時期が違う場合あり |
| ATF・CVTフルード・DCT用油脂 | 変速機内部の潤滑や作動 | 変速機ごとの指定油・交換条件を確認 |
| MTミッションオイル | 手動変速機内部を潤滑 | 車両指定の規格・交換時期に従う |
| デフオイル | ディファレンシャル内部のギヤなどを潤滑 | 前後の別、変速機との共用、指定油・交換時期を確認 |
| トランスファーオイル | 対象の4WD車で動力を分配する装置を潤滑 | 搭載の有無と指定を確認 |
| クラッチフルード | 油圧式クラッチを作動させる | 対象車の指定で点検・交換 |
| パワーステアリングフルード | 油圧式などの操舵を補助 | 対象車の液量・漏れ・交換指定を確認 |
| 各部のグリース | 対象箇所の潤滑・保護 | △ 給脂指定がある車・箇所のみ。指定グリース・給脂間隔に従う。密封式部品を自己判断で分解・給脂しない |
| バッテリー補充液〈精製水〉 | 補水できる鉛バッテリーの液量維持 | △ 補水対応品のみ。液量と製品指定を確認。密閉型を無理に開けず、希硫酸を補充しない |
| ウォッシャー液 | ガラスの汚れを落とす | 残量を確認し、必要に応じて補充 |
| AdBlue〈尿素水〉 | 対象ディーゼル車の排気ガス浄化 | 残量・警告表示と車両指定に応じて補充 |
エンジンオイルの目安は、トヨタの一般案内ではガソリン車・ターボなしの標準条件で15,000kmまたは1年の例があります。ただし、すべての車に当てはまる数字ではありません。フィルターも「オイル交換2回に1回」と一律に決めず、愛車の指定を確認しましょう。参考:トヨタ「エンジンオイル」
ブレーキフルードの初回3年・以降2年は、SUBARUの案内の例です。参考:SUBARU「ブレーキフルードの交換時期」
関連記事:エンジンオイルの選び方ガイド
タイヤ・ブレーキ・視界・電装品
| 消耗品 | 確認する内容 | 交換・点検の目安 |
|---|---|---|
| タイヤ サマータイヤの選び方 ローテーションの注意点・作業例 | 残り溝、傷、ひび割れ、膨らみ、偏った摩耗 | 年数・距離だけで決めず、状態を点検して判断 |
| ブレーキパッド・ライニング | 残量と摩耗状態 | 車種ごとの使用限度・点検結果で判断。ドラム式はブレーキシューに付くライニングも対象 |
| ブレーキディスク・ドラム | 厚さ・内径、傷や摩耗 | 測定結果と車種ごとの限度値で判断 |
| 補機用バッテリー スイフトZC72Sの交換実例 アイドリングストップ車用の選び方 | 性能、外観、始動・システム起動の状態 | 一般的なガソリン車の12Vバッテリーでは2〜5年が目安。種類・使用条件による |
| ワイパーゴム 替えゴムの適合・交換方法 | 拭き残し、筋、にじみ、傷み | トヨタでは1年ごとが目安。症状が出たら早めに確認。リヤワイパー装着車は後ろも対象 |
| ワイパーブレード本体 ゴム交換と本体交換の違い | 劣化、がたつき | ゴム交換後も拭き取り不良が続く場合などに点検 |
| エアコンフィルター 適合・交換時期・取り付け向き | 目詰まり、風量低下 | デンソー製品では10,000kmまたは1年が目安。装着品の指定を確認 |
| ヘッドライトのバルブ・各種ランプ ランプ別の要否・交換方法を見る | 前照灯、車幅灯、尾灯、ブレーキ灯、ウインカー、後退灯、番号灯など | 点灯・点滅を確認。バルブ交換式とLED一体型を区別し、不具合時は点検 |
| タイヤのエアバルブ・バルブコア | 空気漏れ・ひび割れ・傷み | タイヤ交換時に併せて確認。ゴムバルブなどは交換を検討。TPMS付きは専用部品の指定を確認 |
| パンク応急修理キットの補修液 | ボトルの有効期限・使用済みか | △ キット搭載車。期限前・使用後は指定品へ交換。スペアタイヤ装備の有無も確認 |
| キーの電池 | 警告表示や作動状態 | 使用するキー・電池の指定に従う |
| 発炎筒・非常信号灯 | 期限・電池・作動 | 発炎筒は本体記載の有効期限前に交換。電池式は電池と作動を確認 |
日本自動車タイヤ協会は、使用開始後5年以上のタイヤは専門店などでの点検、製造後10年での交換を勧めています。ただし、その年数まで安全に使えるという保証ではありません。参考:日本自動車タイヤ協会「タイヤのおはなし」
ブレーキの効きやペダルの感触に異常がある場合は、予定日まで待たずに点検を依頼してください。参考:トヨタ「ブレーキ」
参考:JAF「バッテリー交換の時期」/トヨタ「ワイパーの日常点検」/デンソー「エアコンフィルターの交換目安」
ヘッドライトのバルブ・各種ランプも確認する
ヘッドライトのバルブも、交換対象になる消耗品です。ただし、点灯確認が必要なランプと、バルブだけ交換できるランプは同じではありません。以下は一般的な乗用車の確認項目で、○は点検対象、△は装備・構造によることを示します。
| ランプの種類 | 点検の要否 | バルブ単体交換の可否 | 確認すること |
|---|---|---|---|
| ヘッドライト〈ロービーム・ハイビーム〉 | ○ 点灯状態を確認 | △ 電球交換式のみ | ハロゲン・HID・LEDの方式、左右と上下、指定規格を確認 |
| フォグランプ〈前・後〉 | △ 装着車 | △ 電球交換式のみ | 未装着車もある。前後それぞれの仕様を確認 |
| 車幅灯〈ポジションランプ〉 | ○ 点灯状態を確認 | △ 電球交換式のみ | ヘッドライトと異なる方式の場合もある |
| 尾灯〈テールランプ〉 | ○ 点灯状態を確認 | △ 電球交換式のみ | ブレーキ灯と共用の電球か、別体かを確認 |
| 制動灯〈ブレーキ灯〉・ハイマウントストップランプ | ○ 点灯状態を確認 | △ 電球交換式のみ | LED一体型を含むため、ランプごとの仕様を確認 |
| 方向指示灯〈ウインカー〉 | ○ 前後・側面の点滅を確認 | △ 電球交換式のみ | 前後・側面で電球式とLED式が混在する場合もある |
| 後退灯〈バックランプ〉 | ○ 点灯状態を確認 | △ 電球交換式のみ | 車両ごとの位置・指定規格を確認 |
| 番号灯〈ナンバー灯〉 | ○ 点灯状態を確認 | △ 電球交換式のみ | 左右の有無・指定規格を確認 |
| デイライト〈昼間走行灯〉 | △ 装着車 | △ 構造による | LED一体型など、交換可能な範囲を確認 |
| 室内灯・マップランプ・荷室灯など | △ 装着箇所ごと | △ 電球交換式のみ | 電球の形状・電圧・消費電力と、LED一体型かを確認 |
交換時期:一律に「何年・何万km」と決めず、日常点検と車両指定に従います。不点灯・ちらつき・明るさの変化がある場合は点検を依頼してください。電球以外の故障もあるため、不点灯だけで球切れと決めつけないようにしましょう。
ハロゲン・HID・LEDで交換方法が変わる
- ハロゲン:バルブ交換式では、車両指定の形状・電圧・消費電力に合うものを使用します。ガラス部分の取り扱いや作業手順は取扱説明書に従います。
- HID〈キセノン・ディスチャージ〉:高電圧を使うため、バルブ交換は販売店・整備工場へ相談してください。
- LED:バルブ交換式と一体型があります。一体型はLEDだけを交換できず、ランプ本体などの点検・交換になる場合があります。「LEDだから交換不要」とは判断しないでください。
同じ車名でも、年式・グレード・装着品によって異なります。左右、ロービーム・ハイビーム、前後の仕様を確認してください。ハロゲン・HID用ランプに市販LEDバルブを付けられるかは、形状だけでは判断できません。車両と製品の適合情報を確認します。
参考:トヨタ「ランプのメンテナンス」/トヨタ「電球・LEDの交換〈ピクシス エポックの例〉」/日産「HID交換時の注意〈エルグランドの例〉」
ヒューズは切れた原因も確認する
ヒューズも交換対象になる部品ですが、定期的に交換する消耗品とは分けて考えます。切れた場合は原因を確認し、交換する際は車両指定の容量・種類を守ってください。繰り返し切れる場合や原因が分からない場合は、販売店・整備工場に相談しましょう。参考:トヨタ「ヒューズの点検・交換〈プリウスの例〉」
エンジン周辺・点検して交換を判断する部品
| 部品 | 役割・確認箇所 | 交換の考え方 |
|---|---|---|
| エアクリーナーエレメント | エンジンが吸い込む空気の異物を除去 | 車両指定、汚れ、使用条件を確認 |
| 燃料フィルター〈フューエルフィルター〉 | 燃料中の異物を取り除く | △ 車種・エンジンによって交換指定が異なる。ガソリン車でも対象になる場合があるため、メンテナンスノートで確認 |
| スパークプラグ | ガソリンエンジンの点火 | 車種とプラグの種類ごとの指定を確認 |
| グロープラグ | ディーゼルエンジンの始動を補助 | 装備と車両指定、故障診断に応じて判断 |
| 補機ベルト | エンジンの力を周辺機器に伝える | 採用車で傷み・張りなどを点検 |
| タイミングベルト | エンジン内部の回転を連動させる | ベルト採用車の距離・期間の指定で交換 |
| クラッチディスクなど | 摩擦によって動力を伝達 | 採用車で摩耗・滑りなどを点検 |
| ドライブシャフトブーツ | 関節部分の保護 | 亀裂・損傷などを点検して判断 |
| ブレーキホース・関連シール類 | ブレーキ油圧の保持など | 漏れ・損傷と車両の交換指定を確認 |
| ショックアブソーバー | 車体の揺れを抑える | 油漏れ・損傷などを点検して判断 |
エアクリーナーはエンジン用、エアコンフィルターは車内に送る空気用です。別の部品として確認しましょう。参考:トヨタ「エンジンルーム」/福岡トヨタ「点検項目」
見落としやすい装備品・作業時の消耗品
以下も愛車の装備・構造に応じて確認します。すべてを一定の年数・距離で交換する表ではありません。清掃して使うもの、作業時に新品へ交換するもの、点検結果で判断するものを分けて管理しましょう。
| 項目 | 要否・対象 | 点検・清掃・交換の考え方 |
|---|---|---|
| 駆動用電池の冷却用フィルター・吸入口 | △ 採用するHV・PHEVなど | エアコンフィルターとは別。車両指定で点検・清掃し、損傷などがある場合は交換を相談 |
| ドレンワッシャー・ガスケット・Oリング | △ その部品を外す整備作業 | オイルや各種油脂の交換、フィルター交換などで、再使用不可と指定されたものを新品へ交換 |
| エアコン冷媒・コンプレッサーオイル | △ エアコン装備・方式による | 毎年一律に交換・補充するものとして扱わない。効きが悪い場合は漏れや故障を点検し、必要な整備で指定量・種類を管理 |
| TPMS〈タイヤ空気圧センサー〉の電池・シール類 | △ センサー搭載車 | 電池交換式かセンサーごと交換か、タイヤ組み替え時に交換するシールなどの指定を確認。間接式はホイール内センサーと区別 |
| ラジエーターホース・ヒーターホースなど | △ 搭載する冷却回路 | 液漏れ・傷みなどを点検。冷却水交換とホース交換は別の作業として記録 |
| 燃料ホース・配管のシール類 | △ 燃料系統を持つ車 | 漏れ・損傷と車両の交換指定、整備時の再使用可否を確認 |
| タイロッドエンド・ボールジョイントのダストブーツ | △ 採用箇所 | ドライブシャフトブーツとは別。亀裂・損傷、周辺のがたなどを点検して判断 |
| サスペンションのブッシュ・エンジンなどのマウント類 | △ 採用箇所 | 劣化や損傷・がたなどの点検結果に応じて交換を判断。年数だけで全交換と決めない |
| エアシートなど装備固有のフィルター | △ フィルター装着車 | 車両・装備の指定に従って清掃または交換 |
駆動用電池の冷却フィルターは、清掃が基本で、損傷時に交換する車の例があります。交換だけでなく、清掃の履歴も残しましょう。参考:トヨタ「駆動用電池冷却用吸入口の清掃」
タイヤのバルブは、ゴム部の劣化が空気漏れにつながるため、タイヤ交換時の同時交換が勧められています。冬用タイヤ・スペアタイヤも忘れず点検し、冬用タイヤは冬道用としての使用限度も確認してください。参考:ブリヂストン「タイヤの日常点検」/ブリヂストン「タイヤ交換時期ガイド」
参考:太平洋工業「TPMSの電池・仕様」/トヨタ「ブーツ・マウントなどの点検」/トヨタ「パンク修理キットの有効期限」/パナソニック「バッテリー補水」/三菱自動車「エアコン冷媒・ガス漏れの点検」/トヨタ「24か月点検」/トヨタ「消耗部品・油脂類」
DPFなどの排気ガス浄化装置や、点火コイル・ポンプ・ベアリング・タイミングチェーンなども、状態や車両指定によって整備・交換が必要になる場合があります。ただし、一般的な消耗品と同じように一律の交換周期を当てはめず、診断・車種別の指定に従います。駆動用バッテリーも補機用バッテリーと区別してください。
愛車に必要な消耗品は?種類別の早見表
次の表を、エンジン・動力、駆動方式、変速機の順に確認してください。
- ○:対象……点検・交換・補充の管理対象
- △:装備・構造による……取扱説明書などで確認
- ―:通常は対象外
○は、一律の定期交換や今すぐの交換を意味しません。一般的な乗用車を対象とした目安で、特殊な構造の車は個別確認が必要です。横幅の広い表は、スマートフォンでは横にスクロールできます。
① エンジン・動力の種類で確認
エンジン固有の仕様に注意:SKYACTIV-Xなど、同じ動力分類でも部品・指定油・交換条件が異なるエンジンがあります。表の○・△だけで適合や交換方法を決めず、エンジン固有の仕様についての注意と、愛車の取扱説明書・メンテナンスノートを確認してください。
| 消耗品・点検項目 | ガソリン車 | ディーゼル車 | HV・ PHEV※ | EV 〈エンジンなし〉 |
|---|---|---|---|---|
| エンジンオイル | ○ | ○ | ○ | ― |
| エンジンオイルフィルター | ○ | ○ | ○ | ― |
| エンジン用エアクリーナー | ○ | ○ | ○ | ― |
| スパークプラグ〈点火用〉 | ○ | ― | ○ | ― |
| グロープラグ〈始動補助用〉 | ― | △ | ― | ― |
| 燃料フィルター | △ | △ | △ | ― |
| 駆動用電池の冷却フィルター・吸入口 | ― | ― | △ | △ |
| エンジン冷却水 | ○ | ○ | ○ | ― |
| モーター・インバーター・駆動用電池などの冷却水 | ― | ― | △ | △ |
| 補機ベルト | △ | △ | △ | ― |
| タイミングベルト | △ | △ | △ | ― |
| AdBlue〈尿素水〉 | ― | △ | ― | ― |
| 変速機・減速機などの油脂類 | ○ | ○ | ○ | ○ |
※HVはハイブリッド車、PHEVはプラグインハイブリッド車。この表のHV・PHEV欄はガソリンエンジン搭載車です。ディーゼルハイブリッド車はディーゼル車の項目も確認し、マイルドハイブリッド車も搭載エンジンに応じて確認します。冷却フィルター・吸入口は採用車のみで、清掃対象か交換対象かも車両指定で確認してください。
HVや、発電用エンジンを持つe-POWERなども、エンジン関連のメンテナンス対象です。EVはエンジンオイルが不要でも、減速機のオイルなどを使います。参考:日産「EV特有のメンテナンス」/日本特殊陶業「グロープラグ」
② 駆動方式でデフ・トランスファーを確認
FFは前輪駆動、FRは前にエンジンを置く後輪駆動、4WD・AWDは四輪駆動です。
| 駆動系の油脂類 | FF〈前輪駆動〉 | FR〈後輪駆動〉 | 機械式4WD・AWD | 前後モーター式4WD |
|---|---|---|---|---|
| フロントデフの油脂 | ○ 変速機用と共用する構造あり | ― 通常対象外 | ○ 共用・別系統を確認 | ○ 前側駆動装置の指定を確認 |
| リヤデフ・後側駆動装置の油脂 | ― 通常対象外 | ○ | ○ | ○ |
| トランスファーの油脂 | ― 通常対象外 | ― 通常対象外 | △ 搭載・構造による | ― 前後が独立したモーター式では通常対象外 |
| 4WDカップリングなどの専用油脂 | ― 通常対象外 | ― 通常対象外 | △ 車両指定を確認 | △ 車両指定を確認 |
FFにもデフはあります。変速機とオイルを共用している場合があり、「デフオイル」という独立した交換項目にならないことがあります。共用の有無は車両資料で確認してください。参考:トヨタの点検資料〈自動車整備振興会連合会掲載〉
4WDでもトランスファーがあるとは限りません。前後を独立したモーターで駆動する方式では、前後を機械的につなぐ装置が不要な構造があります。ただし、後側の駆動装置に指定フルードを使う車はあります。参考:トヨタ「電気式4WDの構造」/プリウス「メンテナンスデータ」
FR欄はエンジン搭載車の一般的な構造です。後輪駆動EVや、車体中央・後部にエンジンを置く車は、変速機・減速機とデフの構成を個別に確認してください。
③ 変速機・装備で確認
| 消耗品・油脂類 | 対象になる車・装備 | 確認すること |
|---|---|---|
| ATF | AT搭載車 | 指定フルード・交換条件 |
| CVTフルード | CVT搭載車 | 車種・変速機ごとの指定 |
| MTミッションオイル | MT搭載車 | 指定油・交換時期 |
| DCT用オイル・フルード | DCT〈2組のクラッチを使う変速機〉搭載車 | ギヤ・クラッチ・作動装置の油脂が分かれるか |
| ハイブリッド用駆動装置のフルード | 対象のHV・PHEV | 車両の指定名称・指定油 |
| 減速機オイル | EV・モーター駆動車など | 前後の搭載箇所・指定油・点検条件 |
| クラッチフルード | 油圧式クラッチ採用車 | ブレーキ液との共用や交換指定 |
| クラッチディスクなど | 摩擦式クラッチ採用車 | 摩耗・滑りなどを点検して判断 |
| パワーステアリングフルード | 油圧式・電動油圧式採用車 | 電動式のみの車では通常不要 |
| タイミングベルト | ベルト採用エンジン | チェーン式と区別し、距離・期間の指定を確認 |
「ハイブリッドの電気式CVT」という名称だけで、一般的なCVTフルードを選ばないでください。例えば、下記の2023年版プリウス取扱説明書では、e-トランスアクスルフルードが指定されています。参考:トヨタ「プリウスの指定油脂」
デフオイルも、前後の搭載箇所と車両指定を優先します。LSDなどを後から装着した車は、装着部品側の指定も確認しましょう。
④ 動力・駆動方式にかかわらず確認
| 項目 | 対象・注意点 |
|---|---|
| タイヤ | すべての車。サイズ・摩耗・劣化を確認 |
| ブレーキフルード | 一般的な乗用車。車両指定で交換 |
| パッド・ライニング、ディスク・ドラム | 採用されたブレーキ形式に応じて確認 |
| 補機用バッテリー | エンジン搭載車・HV・EVとも確認。電圧・種類は車両指定 |
| ワイパー・ウォッシャー液 | 装備箇所ごとに確認 |
| エアコンフィルター | フィルター装着車 |
| ヘッドライト・各種ランプのバルブ | 動力・駆動方式にかかわらず点灯確認が必要。フォグ・デイライト・室内灯などは装備による。バルブ単体交換は構造による |
| キーの電池 | 電池を使うキー |
| 発炎筒・非常信号灯 | 発炎筒は有効期限、電池式は電池・作動を確認 |
HVやEVでも、タイヤや摩擦式ブレーキなどの点検は必要です。回生ブレーキがあることだけを理由に、ブレーキパッドなどを点検対象から外さないようにしましょう。
交換忘れを防ぐには「対象外」も記録する
交換したら、日付・総走行距離・部品名や品番・油脂の規格・費用・作業した店舗・次回予定を残します。整備明細も写真に残すと、後から作業内容を確認できます。
| 消耗品 | 愛車での要否 | 前回交換日・総走行距離 | 次回の交換・点検予定 |
|---|---|---|---|
| エンジンオイル | 対象/対象外/未確認 | 未記入 | 未記入 |
| オイルフィルター | 対象/対象外/未確認 | 未記入 | 未記入 |
| 変速機・減速機の油脂 | 対象/対象外/未確認 | 未記入 | 未記入 |
| フロントデフの油脂 | 別系統/変速機と共用/対象外/未確認 | 未記入 | 未記入 |
| リヤデフ・後側駆動装置の油脂 | 対象/対象外/未確認 | 未記入 | 未記入 |
| トランスファーの油脂 | 対象/対象外/未確認 | 未記入 | 未記入 |
| クラッチフルード | 対象/対象外/未確認 | 未記入 | 未記入 |
| エンジン・電動装置の冷却水 | 対象箇所を記入 | 未記入 | 未記入 |
| ブレーキフルード | 対象/未確認 | 未記入 | 未記入 |
| タイヤ・補機用バッテリー | 種類・装着箇所を記入 | 未記入 | 未記入 |
| ワイパー・フィルター類 | 装着箇所を記入 | 未記入 | 未記入 |
| 燃料フィルター・駆動用電池冷却フィルター | 対象/対象外/未確認。清掃・交換を区別 | 未記入 | 未記入 |
| タイヤバルブ・パンク補修液 | 装備・期限を記入 | 未記入 | 未記入 |
| ランプ類・キーなどの電池 | 装着箇所・種類を記入 | 未記入 | 未記入 |
| 補水・給脂・作業時交換のシール類 | 対象箇所と作業を記入 | 未記入 | 未記入 |
| その他の指定部品 | 部品名を記入 | 未記入 | 未記入 |
空欄だと、交換忘れなのか、もともと不要なのか分からなくなります。確認できた項目は「対象外」「変速機と共用」まで記録し、分からないものは「未確認」と残してください。
履歴が分からない場合は、整備明細や点検記録簿を確認し、整備工場に相談して今後の予定を立てましょう。車検後も日常点検・消耗品管理は続きます。
関連記事:スイフト(ZC72S)のエンジンオイル交換方法/スイフトのバッテリー交換方法
クルマノートで消耗品の交換履歴をまとめる
「前回いつ交換したか」をスマートフォンで確認したい方は、ガレージゆいが開発した整備記録アプリ「クルマノート」も活用できます。車・バイクごとに整備日、走行距離、費用やメモ、写真を残せます。自分で行った作業も、お店に依頼した整備も記録できます。
- 交換した内容を残す:オイル交換とフィルター交換を区別し、実際に行った作業を記録します。
- 品番や明細を写真で残す:部品ラベルや整備明細を添えて、次回の確認に役立てます。デフオイルなら「リヤデフ」などの作業箇所と指定油もメモしておきましょう。
- 次の確認時期を整理する:車両・部品メーカーが指定する交換サイクルを確認し、消耗品の交換時期管理に活用できます。
まずは、交換日と走行距離が分かる整備を1件記録してみてください。過去の履歴が分からない場合は、推測で埋めず、明細などで確認できる内容から始めましょう。アプリの記録やお知らせは、車両指定の点検・交換や実際の状態確認の代わりにはなりません。
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iPhone・iPad向け。無料ダウンロード・アプリ内購入あり。各機能の利用範囲や対応条件は、紹介ページ・App Store・アプリ内でご確認ください。
お店に依頼した整備の残し方は、クルマノートに整備明細を残すコツで紹介しています。「点検した」「交換した」「見積もりだけ」を分けて残すと、後から履歴を確認しやすくなります。
車種ごとの指定を確認できる公式資料
最終的な要否・規格・交換時期は、愛車の車種・年式・仕様に合った資料で確認してください。まずは必要な項目を選び、前回の交換日が分かるものから管理表を埋めてみましょう。












